劇伴制作の練習、私のRescoreまとめとレビュー・1回目

先にお伝えしておくと、Rescoring(元々の音楽を取り払って劇伴を付け直すこと)に使った動画の映像、および音声の著作権は制作元にあり、非商用かつあくまで個人的な練習としてお借りしています。動画提供元は提供者の意向により、伏せています。

また私が独断で動画、音声の配布は行なっていないということも添えておきます。

ということで、今回の記事は私が行なったRescoreの練習まとめ第1回です。正直、公開したくない気持ちが強いです…w


Rescoreの概要と動画の内容、ジャンル

RescoreおよびRescoringとは、ちらっと解説しましたが、映画やアニメなどの映像についていた音楽を除き、改めて音楽を付ける行為のことです。

ようつべで検索すると結構出てきます。私のものは限定公開なので引っかからないかな。

で、私が練習した動画は去年末から始めて5本。ジャンルは下記の通り。
・アニメーション
・CM
・SF映画
・ドキュメンタリ
・ロマンス映画

順番に、レビューとセットでお話しします。

ちなみに今回の記事、結構なボリュームです。始めの方でくじけられると私も色々辛いので、お時間あるときに…。

アニメーション

https://youtu.be/uO6cs5Q-4II

一発目の動画は、某有名なCG映画制作会社のものでした。レビューは以下の通り。埋め込みを非許可にしてありますので、不親切で申し訳ないのですがURLのみです。

○レビュー
・パーカッション使い過ぎ
・もっとサイレンス(音楽のない部分)を設けることを意識しよう
・動画後半、敵に実を投擲するシーンがうるさい
・メインメロディ自体は悪くない

これに加えて出てくるのが、「ミッキーマウシングし過ぎ」という言葉です。意味については別記事「映像音楽を作るときの注意点・ミッキーマウシングについて」を参考。これやると動画としては強いけど、音楽としては弱いよね、とも言われた。

今見るとどんちゃん騒ぎし過ぎですね。ミッキーマウシングも過剰でSE聞こえねぇし、うるせぇわ。うん…。

パーカッションの使い過ぎはそもそも私の悪い癖でしてねぇ。以後、一番気をつけています。

ちなみに周りの方はジャズスタイルが多かったです。

○メロディと解説
私の考えたメロディは次の通りです。
rescore_1

1日1つネタを考える、ということをしています。1つ目、3つ目はジェームズ・ボンドイメージのテーマ、ジャンルはジャズを意識してます。2つ目、4つ目は主人公の力強さをイメージ。

1、3はありきたりかなーと思って辞めて、2つ目はテンポ早くないと退屈で、今回の動画は違うかなーと思って辞めて、結局採用したのは4つ目。「シンプルでパワフル」がテーマの曲です。

CM

https://youtu.be/FwbYx7Rcdfw

この動画は以前にもブログで公開しましたね。ドイツ?のチョコのCMです。めっちゃ甘そう。

○レビュー
・前半に何かがもっと欲しかった、後半ばっちり
・クリスマスソングで終わるってアイデアが凄く良い

やり過ぎるとダメで、抑えるのもまたダメで。難しいですね。確かに物足りないってのは分かる。

他の方で、これまた以前にも紹介しましたが、まるでティム・バートンの世界のような音楽を作る方がいました。「音楽で物語を伝えろ」と、ハンス・ジマーも言ってましたが、なるほどそういう事かと納得しました。

○メロディと解説
rescore_2

少年が何かをがんばるっていう話は、どーしても「ホームアローン」のイメージが強いんで、それを意識してます。作曲家はみんなの先生、ジョン・ウィリアムズですね。あれはできないけど。

結局、1日目のメロディはなし。2日目の主旋律を辞めて、3日目のポップなものを採用しました。実質、アイデアは2つってところでしょうか。

SF映画

https://youtu.be/vHAOqfShTF8

3回目はあの映画でした。始めの2作までがジョン・ウィリアムズなんだね。さっき知った。

○レビュー
・始めのリフの繰り返しが少しくどい
・火の蛇が浮き上がるシーンは凄く良い
・最後のガラスが吹き飛ぶシーンが弱い

またやり過ぎと抑え過ぎが半々です…。始めはどこで切り替えるか悩んでたら、こうなってました。リフで作るのは難しのかも。

最後のシーンはバリアがCメジャー?でSEが作られていたので、それと上手く繋げようとか思ってたら、大人しくなってしまいました。

というか後で知った話、このシーンは音楽が元々付いていなかったそうです。だからSEがやたら激しいんだね。

○メロディと解説
長いので2分割。
rescore_3

rescore_4

初めからリフで構築するという気持ちが強かったからか、アイデア3つともリフです。採用したのは3つ目。イメージとしては、魔法のぶつかり合い。偉大な人ほどやることはシンプルかつ合理的なので、曲の内容もシンプルで迫力あるものをイメージしてます。

ちなみに、他の方で面白いアプローチしてる方がいました。前半のバチバチやってるシーンを、完全に無秩序でカオティックな音楽にする、というものです。これが結構ハマってたので、覚えておきたいアプローチ方法の1つです。

ドキュメンタリ

https://youtu.be/Rq7dyH3IG9s

サバンナのドキュメンタリのようです。あまり音楽的にするのもうるさそうだし、かといって無機質に音を並べるのも…と、結構悩みました。

○レビュー
・後半のマリンバがうるさすぎる
・Kotoの音、いいね!(琴使ってないんですが…
・音楽のそのものの出来はいい

先ほどの動画はリミックス後なのであまりそうは感じないかもしれませんが、元はもうちょっと大きい音でした。後半が特に。

レビューで他に言われたのが、「今回のような動画は、(オーディエンス側からすると)劇伴は覚えてないくらいの方がいい。あまり音楽が主張するとVO(SEとかナレーションのこと??)が聞こえない」「サラダにかけるドレッシングというイメージ」でした。

この動画のRescoreしてからというものの、私の気にし過ぎなんでしょうが、日本のドキュメンタリとかバラエティの曲をめちゃくちゃ気にするようになりました。気にし過ぎなんでしょうが、凄くがちゃがちゃ鳴ってる音楽がよく使われてて、最近うるさく感じてます。自分の曲もこうなんだろうけど。

○解説
今回はメロディ譜を作ってません。初めからリズムや笛のFX的なものを添えるだけにしよう、というイメージがあったからです。自然そのままを前面に押したかったので。

メロディ自体には意味があります。前半は鷹が空を飛び、巣に戻るというイメージ。後半は、サバンナに生息する様々な動物の生き生きとした様子を表現してます。

アフリカ系の楽器の音源(Kontaktに元から収録されてたもの)を使ってわかったのが、出せる音階っていうものが限定的のため、こちらで自由に音楽を作れませんでした。カンテレもそうですが、民族楽器ってのは制限が多いね…!

なので楽器に逆らわず、出せる音で自分の表現をした、つもりです。

ロマンス映画

https://youtu.be/HjvFg6CkiiM

こちらの動画は3度目のアップロードです。なんとも不幸なことに、レビューが一つもありません!

というのも、Logicで元の音声と音楽とのバランスを取って書き出してYoutubeにアップロードしたら、なぜか音楽が消えるという。ファイル自体には音楽が付いていたのですが…。

なので、一応は付いたレビューが
・これは音楽がいらないと判断したのかい?そういえば、誕生日おめでとう。haha
・ジョン・ケージを感じたよ。haha

“haha”じゃねーよ!!!!バカ!!!!!!

○メロディと解説
rescore_5

rescore_6

今回も採用は最終案なんですが、結局動画に当てはめてる最中により良い(と思われる)展開を思いついたので、全然違うものになってます。目指したものはもちろん、ロマンチックな曲、Ennio Morriconeの様な曲。

メロディは男の方をイメージしています。ゆっくりと下に下に不安定なメロディで落ちていくのは、彼の体の自由が徐々に失われて行くことを。メロディがグワッと駆け上がり盛り上がるのは、途中で研究の成果や結婚といった人生のピークを。最終的には合成音声を使わなければ喋れない体になりつつも、現在もご存命!ということでトニックで終わる。っていう内容です。

ちなみに、このシーンでキスしてる相手は、後に別の男と結婚します。なので、ガツンと盛り上げずに落ち着かせています。

これは紹介した中で一番、考え抜いた。なのでアップロードミスでレビュー付かなかったのが死ねる。ぐへぁ…


いくつかRescoreをやってみての所感

聞いての通り、まだまだ先が長いのですが…思ったことは以下の通りです。
・絶対的な個性が必要
・動画に添える音楽でありながら、動画の空気に流されない
・和声、対位法などの音楽理論、オーケストレーション諸々はそれとなく覚える
・機材はなるべくいいものを使う、自分の耳と発想力は際限なく鍛える
・Youtubeは信用しない

1つ目についてはハンス・ジマーのMasterClassでも言ってたので、また別の記事で書きます。

2つ目。SEやナレーション、セリフのことを考慮した音楽を作るってのはもちろん、1つ目に絡みますが、個性がないと面白くないなって気がしました。

3つ目。これらは全て、自分の表現したいものを作るための方法でしかないので、習得するに越したことはないです。

4つ目は3つ目をアウトプットするための環境です。上を目指したら機材なんて青天井ですが、今買えるものでベストな環境を作ろうって話です。ミックスで特に大きな差を感じました。

5つ目。ローカルのファイルが完璧でも、アップロードは失敗する。奴らを信用するな。

以上です。また再来月末辺りにでもまとめます。ではー

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