「日本の楽曲依頼料って安い?」と海外に聞いた結果とBEPについて

Facebookに本名で登録しています。あんま名前出すのも嫌なので、そのうち機会があれば出しますが…そのFacebookで「Composers」なるグループに所属しています。メンバーはおよそ1.3万人。

せっかく世界中の人と喋れる場なんだし、とぶっちゃけたこと聞いてみました。「日本って安いの?」

一晩で一気にコメントやらアドバイスやら頂いたので、要点まとめつつ書きます。


1曲あたりの制作料金について訪ねた

結論を先に言うと、日本は安いです。しかも「非常に」。どんな質問をして、どんな回答があったか書いてきます。また、非常に為になるアドバイスも頂けたので、それも紹介します。

慣れない英語一生懸命使って質問したり回答したりしたんだからな!!感謝しながら読みなさいよね!!!

聞いたこと

ざっくり言うと、

・みなさんの制作料はいくらですか?
・日本のフリーランスは大体20,000円/1曲です。安いのだと5,000円なんてものもあります。

もちろん依頼を出す方の規模など場合によりますが、私の経験だと大抵の歌物、インストなど大体この程度です。5000円は某サービス売る系サイト、クラウドソーシングで見た最低価格、今までにやって来たMIX費。今更だけどフリーランス代表みたいな聞き方と金額にしてしまってごめんよ!!!

もちろん、私はこんな金額じゃ生活どころか仕事ですらねーよ…と思っているので、質問を投げました。回答は次の通り。

回答

まー大体が予想通りだったのですが、以下。

>That’s cheap all over the world in my opinion
この方の知り売る限りだと、クッソ安いねってこと。2倍は請求しないとダメだって言われました。

>That’s too cheap but here I Thailand also cheap
タイも安いようです。この方は安すぎて話にならんと提供を辞めたそうで…

>Your rates seem way too low.
やっぱり安い。しかも、めっちゃ。南アフリカの方が稼げるって言われました。うそやん…
(Your rates=私の受け持つ依頼料のこと)

為になる回答

安い安いと言われるだけかなーと見てたら、こんな回答がありました。

>I am based in Switzerland. Swiss people earn about three times as much as in the other countries
一部抜粋ですが、スイスでは3倍の金額を出すけど、そもそも物価が高いから生活は苦しいとのこと。

>I just did a piece for string orchestra and men’s choir for $$400
>10 second theme-song for a web show (all recorded on computer) for $100.
>I’ve also done a piece for a cappella choir for $100 and another for choir and piano for $1500.
イギリスでの例です。ストリングスとクワイアだけの歌で$400(およそ44,000円)、10秒の曲で$100(11,000円)。アカペラのクワイア曲で$100、ピアノとクワイアで$1,500だったよ。とのこと。

原文が長いので要約したものになりますが、具体的な金額も教えてくれました。大変ありがたい。プロジェクトによって上下するのはもちろん分かってたんですが、10秒尺どころかフル尺で7000円の歌物とか見てきたんですがなんなの…。


損益分岐点(break-even point,BEP)を決めましょう

よほど哀れに見えたんでしょうか…私のことを心配してくれたスペインの男性から友達申請が来ました。¡Gracias!

彼とチャットして教えてもらったんですが、そもそもの依頼料の決め方として「損益分岐点(以下、BEP)」を設けましょうとのことでした。

BEPについて

例えば、1週間制作期間を必要とするなら「1週間生活できるだけのお金」を設定し、その上に「欲しい金額を上乗せ」して、依頼料を提示するということ。このときの「1週間生活できるだけのお金」がBEPになるそうです。

当然BEPってのは制作期間中に生活ができる保証金額なわけで、BEPの上乗せ分が売り上げ、BEPを割ると損失、という見方になります。

つまり、今まで1週間近く制作して1~20,000円で受け持っていた依頼ってのは、えらくぶった切って言うと損失扱いです。無料なんて以ての外。

クライアントがあれこれ手直しさせて1週間縛って「はい、1万円」ってのは、暴力的な言い方をあえてしますが、我々を殺しにかかってます。だって1週間1万円、1ヶ月4~5万円じゃ生活できませんからね。家賃も払えぬ。これはお友達になったスペイン人も言ってました、クライアントが理解してないと。

他のコンポーザーにクライアント取られない?

じゃあBEP、1週間あたりを5万円だとして、周りのもっと安い人にクライアント取られちゃうっていう不安を伝えました。そりゃ安いなら安いに越したことはないでしょう。

そう言う場合はスペイン人曰く、
Each person have different needs and each will price their work differently. Some will be more expensive and others more cheapers.

その価格にはその価格のニーズがあり、ニーズに合わせた仕事をする。高い人は高く、安い人はどんどん安くなるとのこと。なので、他の人より高いな…これじゃ誰も来ないな…と臆さず、キチンと自分の欲しい金額を提示することが大切だと教わりました。

ということで、依頼を受け持つときはBEPを考えましょうという話でした。


最後に励ましのメッセージもらた

>If your music will be commercialized or they will monetize from that, you should charge higher. Especially if it’s a company. 🙂 頑張ってね!
私の音楽を商業化、収益化したいなら、もっと高額にしなさい。頑張ってね!

ニューヨークの中国人から、でした。日本語で応援された。泣いちゃう。こちら続きのコメントが来て、具体的な金額を教えてくれたUKの方もそうですが、額は固定しない方がいい、とのこと。相手が予算割けられれば当然、BEPをしっかり上回るよう、ある程度もらった方が良いですしね。

そういえば今年の2月に音楽作って!ってメールして来た彼も、ニューヨークの中国人だったかな…。もうニューヨーク行ってチャイナタウンで働くよ、わし…。

ということで、Facebookのコミュニティで聞いた日本の楽曲依頼料についてでした。ふざけて書こうと思ったら割とガチで真面目な感じになってしまったね。

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