映像音楽の入るポイント、曲調について。個人的なまとめ

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すごーく個人的なまとめ。ドラマなどのテレビシリーズの劇伴がいつ、どんな曲が入るかってのをまとめた記事です。

ちょうど今、私がRescoringにチャレンジする機会があるんで、勉強の意味も兼ねてます。

曲の聞こえ方などはあくまで私の感想なので、あんまり当てにしないでください。


参考にしたドラマシリーズと要点

現在、Amazonプライム会員なので、海外のものが見放題です。素晴らしいね。参考にしたものは以下。

・ウォーキング・デッド(アメリカ)
・NCISシリーズ(アメリカ)
・BOSCH(アメリカ)
・McMafia(イギリス)

恋愛ものとかコメディとかも観るべきなんだろうけど、どーしてもこっちに依りますよね…趣味。上から順にホラー、刑事もの2つ、マフィアドラマです。NCISは兄が好きでたまーに一緒に見てた程度なので、ややうろ覚え。見直すか…。

今回の話題の主なポイントは下記です。

・セリフのないシーンで曲が入る
・戦闘、カーチェイスなど激しいシーンで曲が入る
・OP、EDテーマ

それぞれ解説していきます。

セリフのないシーンで曲

セリフが全くない、あるいは少ないシーンで曲が入ることは多いです。もちろん、曲が入らない時もある。

具体的にセリフのないシーンってのは、
・主人公、モブが神妙な顔で推測、何か作業しているシーン
・仲間が死んだ、戦いが終わった、ロマンチックなシーンなど感情的、感傷的なシーン
・遠くから街や風景を少し長めに移すシーン

1つ目は割とドローン的な、ふわふわーっとした曖昧な曲が多い気がします。メロディもなく、1コードをぼんやりと鳴らす感じ。シーンの空気感、頭の中を表現してるのかなぁ?

2つ目は感情的な曲が多い。ピアノを主軸に悲しいメロディがポロンポロンと入ってきます。もちろんピアノじゃないこともありますが、これはどちらかというとメロディック。

3つ目は例えば、主人公が車に乗って街まで移動し、止まるまでの間とか。割とこの手のシーンは歌物とかガッツリメロディあるものとか、挿入歌に近いというか、そういうものが多い気がします。車が止まる、あるいは会話が始まる少し前くらいから静かに終わっていくことが多い。

1,2つ目の共通していることは、曲が前面に来ないという点です。音量、リバーブ感などのミックスの面でも同様。あと、重ねてる楽器数(ストリングスのレイヤーとかまでは分からん)が少ない。2〜3だけって感じで、ドラムとかのリズム系はあんまり聞かない。メロディもほんのりって感じで、主張が少ない。あくまで雰囲気作りの範囲。

もちろん監督の意向にもよると思いますが、アプローチ的には以上の方法が多いかなって。テレビシリーズに限らず、映画でも。

ちなみに、後述の戦闘・カーチェイスシーンもそうなんですが、曲が無くなるポイントは「シーンの切り替わりに合わせて」が多いです。切り替わる前にフェードアウトするか、余韻残してシーンが切り替わるか。

戦闘、カーチェイスなど激しいシーン

ほぼどんな映画、ドラマでもこういった激しいシーンは曲が入ります。

先ほどまでの雰囲気作りだけのふんわりとしたものとは違い、どっかんばっこんドラムが入ったり、おもーいシンセベースやパルスでズドンズドンやってるもの多め。見せ場をどーんと盛り上げる感じですね。

これは別段、説明しなくても結構イメージ付きやすいかもしれません。

OP、EDテーマ

これは必ずありますよね。コンポーザの一番の腕の見せ所でしょう。

アニメだと歌入りが多いんですが、ドラマとかだとあんまり歌がない。下手に歌を入れると、歌詞の内容とストーリが食い違ってーとか、そういうことなんだろうか。映画の吹き替えだと結構テーマソング入れたりしますけどね。

OPやEDのイントロを少し引き伸ばして、フェードインするっていう手法も多い気がする。

所感

日本のドラマと比べるとおおまかに以下。

○海外
・曲が入らないシーンが多い
・重ねる楽器数が少ない、ミックスも遠め、音量も環境音がしっかり聴けるくらい控えめ
・OP、EDテーマは別として、コードが少なかったり、メロディらしいメロディがなかったり

○日本
・曲が入らないシーンが少ない
・結構ドライな音でセリフやナレーションの少し後ろくらいで鳴るくらい、音が近い
・ほぼ全ての曲にハッキリとしたメロディがある
・OPテーマが劇中で使われることが多い

海外のドラマは、曲って言ってもシーンの切り替わる前3秒程度だけってのもあるし、戦闘シーンの激しい曲って言ってもクライマックスがあるような曲でもないし。役者の顔、行動、環境音だけじゃ感情や雰囲気が伝わらないかなー?って時に、そっと入れているって感じです。

OPやEDはさておき、劇伴は雰囲気を作る曲が多いので、どちらかというと理論うんぬんよりも持ってる音源が全てって感じに聞けます。雰囲気のある擦れた音がするストリングス、怪しいシンセパッドなどなど。

対して日本のドラマ。別段タイトルは挙げませんが、大抵のドラマは海外と比べてかなりの量、音楽が入ります。だからなのかな。日本のドラマってなんとなくですが、ミュージカルっぽさを感じます。

また海外のものと比べると、主張が激しい気がします。メロディがハッキリとしている点、音作りやミックスの点。抽象的な音楽ではなく、具体的なものが多い。OPテーマがそのまんま劇中に使われるっていうパターン、多いよね。

コンポーザとしては、日本のドラマの方が仕事してる感、強い気がする。色んなシーンで曲を用意しなきゃいけない。でもよく聞くと、海外ドラマの劇伴ってまるっきり同じものがほとんど入らないから、実は仕事が多いのかなーって。


どっちが好きですか?

別段、どっちが優れてるっていう話ではなく、どっちが好きかってところに落ち着くと思います。キリッとした曲が多めの相棒シリーズは楽しく見てますし(終わっちゃったね)、霧みたいにボンヤリと怖い曲の多いウォーキング・デッドも好きです(シーズン7の中途半端なところで止めてる。ニーガン怖くて)。これらドラマのジャンル違う例挙げちゃったけど、曲そのものの作り方がまるっきり異なってます。

Rescoringにチャレンジしてますが、やっぱり私も日本人で、曲作り自体はありがたいことに良いと褒められますが、主張が激しいとよく言われます。ミックスでもっと音楽引っこめろって。これはやっぱり海外の、アメリカやUKならではの意見かなって思います。

ちなみに私はどちらかというと海外の、アメリカやイギリスのアプローチの方が好きです。音楽が少ない、主張が大人しい方が、英語そんなに分からないけど話がしっかり耳に入るし、表情や呼吸もしっかり感じられる。

映画も数本、しっかり聴いて分析してみようと思います。日本の映画はほとんど見てないけども…。

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